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お辞儀考

先頃来日したオバマ大統領をめぐる一枚の写真が物議を醸している。

http://sankei.jp.msn.com/world/america/091116/amr0911161004002-n1.htm

http://www.yomiuri.co.jp/world/news/20091116-OYT1T00480.htm

 相手が天皇とはいえ、これほど深々とお辞儀をする人は確かに珍しい。
僕が最初に見たのはニュース映像で、
「随分と丁重な人だな」
 と好印象を持ったものの、保守的(リベラル含む)なアメリカ人がこの写真だけ見たら、
「何やってんだ、お前は!」
 と思うのも無理はないかもしれない(笑)
 まぁ、僕などはオバマさんの教養と見識が自然とそうさせたと感じたが、
 
 あえて深読みをするなら...

 世界的な核軍縮・管理体制を構築しようというオバマさんが、日本の右派、保守派のハートをゲットしようと意図的に振る舞った可能性もある(笑)
 まぁ、その後の食事会の様子などからすると、オバマさんが日本の天皇、皇室に親しみを抱いていることは確かなようだけど。

 さて、この写真、映像を見て、僕が即座に思い出したエピソードがある。

 1953年、英国エリサベス二世女王戴冠式に出席するためロンドンを訪れた皇太子時代の今上陛下を、ウィンストン・チャーチル老宰相が迎えた時の逸話だ。

 第二次大戦終結から十年も経っていない当時、英国民の反日感情は強かった。いちおう戦勝国とはいえ、大英帝国がインドはじめアジアにおける権益を失ったのはほとんど旧日本軍のお陰である。歓迎されるはずがない。 が、チャーチルは皇太子と英国メディアを昼食会に招き、皇太子の穏やかな人柄を紹介することで無駄な反日報道を沈静化させた。

 当時の皇太子は弱冠二十歳、チャーチルは79歳。 さすがにオバマさんのようには体を折り曲げてはいないが(笑)、戦勝国の大宰相が孫のような年齢の敗戦国の皇太子を礼をもって迎えている。

 チャーチルといえば、苦戦する欧州戦線にアメリカを引き込むため日米対決を画策した、20世紀を代表する老獪な政治家、戦略家であり、戦時中の日本人からすれば「鬼畜米英」の親玉だ(笑)。一説には、母親(明治期の日本を旅行している)を通じ元々は日本に好感を抱いていたという見方もあるが、昭和天皇の名代である日本の皇太子を迎えるには内心複雑な思いがあったことは確かだろう。
 が、それはそれ、過去は過去。国を背負う政治家ならば常に先を読み、礼儀を尽くすべき相手には相応の姿勢を見せなければならない。すでに主敵はソ連に変わっていた。

 今回のオバマさんの「お辞儀」も、環太平洋・東アジア新時代に積極的に関わっていこうというアメリカ大統領のごく自然な、かつ「戦略的」な姿勢の顕れだったのではなかろうか。

 それにしても今上陛下、「生チャーチル」に直接会っているというのはあらためて考えると凄い。在位二十年ばかりか、皇太子時代からの公務、築いた人脈の蓄積も相当なものがあるのだから、まだ40代の若い大統領が敬意を払うのは当然といえば当然かもしれない。

 二年前にチェイニー前米副大統領が皇居を訪れた際、陛下が、
「私が最初にお目にかかったお国の大統領はアイゼンハワーさんでした」
と話したら、コワモテのチェイニーさんも大いに恐縮したらしいし(笑)、ノルウェー独立100周年でオスロに招かれた際には(05年)、半世紀前に亡くなった初代国王ホーコン7世の思い出を話され、聴衆を惹きつけたそうだ。
 一年ごとに取替え可能な総理大臣ではとてもこういう役割は期待出来ない(笑)
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